2020年10月11日日曜日

『伊賀の影丸(横山光輝)』『忍法秘話(白土三平)』に地方病が!

 


 私たちにとって少年サンデーに載っていた『伊賀の影丸(横山光輝)』は毎回楽しみに読んだマンガです。先日来館者から「伊賀の影丸に地方病のことが載っていましたとね」と言われ「えー???」。

調べてみると、第6巻の「地獄谷金山」の中に地方病について次のような記述がありました。

『伊賀の影丸』
 隠し金山のことを知った男が殺され、その男の人相、風体からどこの土地の男か調べることになり、その男の死体を調べた所「この男は甲府病にかかっております」「ごらんなされ。この男の異常な腹、これは甲府地方でよく見かける風土病でござる」「けものでも人間でもこのようになって死んでいく。せっ者 甲府にいた時にたびたび見かけました」といった内容で、“甲府病”といった名称で記述されていました。

また、白土三平の『忍法秘話4・スガルの死』にも広島県片山地方での日本住血吸虫病のことが載っています。

『忍法秘話』
 百姓女に化け、その正体を見破られた赤目のスガルが、おそれ沼に敵をおびき出し闘うが死に果ててしまう。その後、おそれ沼で戦った刺客たちも一人二人と亡くなっていく。おそれ沼はミヤイリ貝の生息地で、刺客たちは日本住血吸血病で亡くなったという設定になっています。最後に「この年、さいごの1人も死んだ。昔から、多くの人々の命をうばった片山病とよばれる風土病が、カタヤマ貝(ミヤイリ貝)を中間宿主とする日本住血吸虫という寄生虫によっておこることが発見されたのは、明治37年になってからのことである。・・・・・」といった文章が付け足しされています。

             


こうしたマンガや映画といったサブカルチャーの中で地方病が取り上げられる事もあるかと思います。何か情報がありましたら、是非お知らせいただければ幸いです。

 

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