2020年11月21日土曜日

先進的な地方病の授業 遠藤先生が来館!

先日、元教員の遠藤美樹先生が来館されました。


先生は平成2年度に玉穂南小学校において4年生の子どもたちに、地方病の授業を行っています。この実践は山梨県教職員組合の研究大会で発表され大きな評価を受け、全国の教育研究会においても提案されました。「『地方病とのたたかい』(山梨地方病撲滅協力会)の本の中にも掲載され、地方病の授業実践の先駆け的な存在でもありました。

 今回は、授業を作るにあたっての様々な資料を見せていただきました。林正高さん(元甲府市立甲府病院神経内科長)、梶原徳昭さん(元県衛生研公害研究所職員)との交流や、末木利光さん(元NHKアナウンサー)とのやりとり、患者さんからの聞き取りなど、先生自ら集めた資料が豊富にあり、この授業に精力を傾注した様子が理解できました。15時間余りを使った社会科の授業ですが、授業の様子(記録)も残されていて、子どもたちが生き生きと活動する様子が垣間見られ、まさに先進的な授業であったことがわかります。

「地方病は懐が深く、さまざまなドラマもあり、授業の教材としてとても価値ある」と先生は話していましたが、まったく同感です。今後も多くの先生方が地方病の授業に取り組むことを期待したいと思います。

 

 指導計画は15時間です。

    (1)  地方病(日本住血吸虫病)について知る ・・5時間

(2)  地方病とたたかってきた人々     ・・・5時間

(3)  地方病の今を知る          ・・・2時間

(4)  私たちにできることを考える     ・・・3時間

     

2020年11月12日木曜日

地方病の痕跡

溝渠プレート   

戦後の、ミヤイリガイ撲滅の中心的な取り組みの一つが、水路のコンクリート化でした。ミヤイリガイは水田や水路周辺の流れが穏やかな場所に生息するので、傾斜をつけた水路のコンクリート化によって流れを早くして、ミヤイリガイの生息環境をなくし、ミヤイリガイや虫卵を流してしまう作戦です。

昭和23年に試験的に実施され、昭和25年から事業として、また昭和31年からは、国庫補助によるコンクリート化事業が始まりました。当初は10年計画でしたが、その後7年、2年・・・と順次延長され、何と!昭和60年まで35年間にわたり、総距離2000キロ、予算額100億円という壮大な取り組みが行われました。当時の有力代議士の金丸信、内田常雄氏らの尽力もあったと聞いています。

   有病地では至る所にその痕跡が残っています。


     その一つが「溝渠プレート」です。昭和町内の水路にもいくつかあるかと思われますが、意識して探さないと見つからないものです。先日、生涯学習課の職員さんと探しに行き、何箇所か確認しました。まだまだ多くの箇所にあるかと思いますので、町民の方も意識して探してみて下さい。

  現在、溝渠プレートがある箇所を地図に示していますので、探したら連絡いただけれだ幸いです。

 

ラ・カンパネラ♪

こんにちは。杉浦醫院です。 先日、偶然にも3組の方々が同じ時間帯にご来館頂きました。 1組目は県内の方々で、その中のお一人は地方病経験者でした。 2組目は他県からお越しで、大学で「地方病」を学ばれた研修医の方々。 3組目も他県からお越しで、SNSのおススメで杉浦醫院が紹介されてい...