2021年4月22日木曜日

地方病の記憶をお寄せください!

 「流行終息宣言」から25年  地方病体験記募集

地方病は痴ほう症(認知症)のことだと思っている若いお母さんがいます。また4年前の調査で「病原体の名前は」という質問に「日本住血吸虫」と答えられたのは、有病地の中学生約2000人余りの中で、何と45人という結果も出ています。

今年は、県の「地方病流行終息宣言」から25年という節目の年ですが、地方病関係者や罹患者の高齢化とともに、地方病は忘れ去られ、風化しつつあるというが現状です。他方、私たちは地方病の終息により安全で快適な暮らしを手に入れたかわりに、かつて鎌田川を中心に大乱舞していた源氏ホタルの光を失いました。

地方病の体験者が一人もいなくなった時、地方病とホタルの記憶は過去の物語になってしまいます。今こそ地方病115年の闘いの歴史、苦難の歴史に、もう一度光をあてて、後世に伝承していくことが必要だと感じています。

下記の要領で体験記を募集いたします。多くの方々の積極的なご応募をお待ちしております。                                            

        2021年4月吉日 昭和町風土伝承館杉浦医院                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                               

〇内容

  地方病に関わっていればどんな内容でも結構です。 

  ※ご自身が体験した、またご家族、友人が関わった地方病の体験など

昭和町はホタルの町、ホタルと地方病の思い出など。  

〇分量

  特に制限なし。原稿用紙、パソコン等でお書き下さい。

  ※ご家族が聞き取をして執筆しても良いです。(口述筆記)

   〇締め切り

        8月末まで必着

   〇問い合わせ・原稿送付先

〒409-3865 中巨摩郡昭和町西条新田850

     昭和町風土伝承館杉浦醫院

              TELFAX 055-275-1400

          Webサイト http://www.sugiura-iin.com

    ※執筆していただいた原稿は何らかの形でまとめたいと思っています。




2021年4月9日金曜日

ホタルの幼虫を放流しました

 3月下旬に、杉浦醫院の池に200匹余りのホタルの幼虫を放流しました。

ホタルの幼虫
「ゲンジボタルの一生」を少し説明しますと、大きくなった幼虫は4月の終わりから5月に水から岸に上がり、土の中で蛹(さなぎ)になるための部屋をつくります。上陸して約1か月後、土の中の幼虫は蛹になり、それから10日ほどでカラを破って成虫になり飛び出します! 光を放って飛ぶ成虫は、草のツユを飲むだけで、せいぜい命は2週間です。

            5月下旬から6月上旬かな?

そっと池に

 昨年度、杉浦醫院の池では、5月下旬から6月上旬にかけてホタルは飛んでいましたが、今年はどうでしょうか? 幼虫のえさのカワニナを与えたり、ザリガニ取り(カワニナを食べてしまう)など環境をしっかり整え、今年も多くのホタルが舞う姿を見たいものです。

   少し昭和町のホタルの歴史を振り返ってみましょう。昭和5年に、鎌田川の源氏ボタルが天然記念物として国の指定を受けます。それは飛び交うホタルの数が多く範囲も広いこと、またホタルの体も大きくきれいに光っていたからでした。翌年から「蛍まつり」が行われます。ホタル小唄やホタル舞踊などの発表会が行われ、臨時列車や臨時バスも出て、初夏の甲府盆地の風物詩として多くの見物客でにぎわいました。

昭和23年「蛍まつり」の俳句入選作 

「通り抜け出来ぬ騒ぎや蛍狩り」「金髪の客も交じりてほたる狩り」

「鑑賞の幾団体や鎌田川」

昭和30年代になるとミヤイリガイ殺貝活動などでほたるの発生数が激減しました。この減少を食い止めようと昭和35年に「天然記念物源氏蛍保護会」が組織され積極的な保護活動が始まり,その後、昭和63年に発足した「昭和町源氏ホタル愛護会」が保護活動等を担うようになり、今日に至っています。

その後の活動の様子は「昭和町源氏ホタル愛護会30周年記念誌 源氏ホタルと昭和町」(昭和町源氏ホタル愛護会編集・平成30年発行)をご覧下さい。



ラ・カンパネラ♪

こんにちは。杉浦醫院です。 先日、偶然にも3組の方々が同じ時間帯にご来館頂きました。 1組目は県内の方々で、その中のお一人は地方病経験者でした。 2組目は他県からお越しで、大学で「地方病」を学ばれた研修医の方々。 3組目も他県からお越しで、SNSのおススメで杉浦醫院が紹介されてい...