2020年7月19日日曜日

 今回はカワニナの採取に!

 6月にミヤイリ貝の採取の様子をお知らせしましたが、今回はカワニナの採取に行ってきました。


 カワニナはホタルの幼虫のえさで、杉浦健造先生は「ホタルの舞う所には地方病の患者が多いので、中間宿主はこのカワニナではないか!」と推測をしたのですが、実際はカワニナと一緒にいた小さな巻貝(ミヤイリ貝)が中間宿主でした。このミヤイリ貝を撲滅するために、薬剤散布や水路のコンクリート化などによりミヤイリ貝は減少しましたが、一緒にいたカワニナも激減してホタルも舞わなくなったわけです。

ミヤイリ貝は一部の地域に今でも生息していますが、カワニナは多くの場所で見つけることができるようです。今回は、生涯学習課の深澤係長に案内してもらい杉浦醫院の近くの田んぼの用水路に出かけました。流れの緩い用水路のあちらこちらで見つかり写真にあるように、まさに「ごそっと!」取れる場所もありました。あと1か所、小さなカワニナが取れる場所にも行き、水路の藻の中に小さなカワニナがいることを確認しました.

採取したカワニナは、若尾敏夫氏宅(ホタル愛護会顧問)にあるホタルドームと杉浦醫院の水槽、庭園の池に撒きました。

 

2020年7月5日日曜日

「郷土をひらいた先駆者たち」(山梨近代人物館)

 杉浦健造先生の医療器具などが展示!
 

  県庁舎別館の「山梨近代人物館」で開館5周年記念事業として「郷土をひらいた先駆者たち」が開催されています。

社会に大きな変化をもたらした近代という時代の中で、さまざまな地域の課題と向き合い解決のために人々に寄り添い奮闘努力した地域の先駆者の9人を紹介しています。富岡敬明、田辺有栄、八田達也、ポール・ラッシュ、小野金六、栗原信近、堀内良平、近藤喜則、そして杉浦健造の9人です。

杉浦健造氏のコーナーでは、健造氏の言葉「国家の基礎は国民にあり、人の幸福は健康にあり、保健の源は衛生にあり」を紹介し、当館から貸し出した顕微鏡、血圧計などの医療器具、スチブナール(駆虫薬)、また健造先生胸像除幕式,村葬を記録した「記念寫眞脹」などが展示されています。

今年の927日まで展示されるようです。是非ご覧ください!

「世界の何だコレ!ミステリー」再放送

 2016年10月16日に放送された上記の番組(フジテレビ)が、7月1日(水)19:00から再放送されます。「日本の村でおきていた謎の大感染ー村人が闘った115年の真実ー」と題して、少々センセーショナルな取り上げ方ですが、杉山なかの解剖、虫体の発見、感染ルートの探求など・・・1881年の春日居村での嘆願書から1998年の流行終息宣言までの地方病の歴史がコンパクトにまとめられています。見逃した方は是非ご覧ください。

 
 山梨県立博物館に地方病のコーナーがあることはご存知の方も多いかと思いますが、ちょうど今、常設展示の中に、杉山なかの「死体解剖願」が展示されています。初公開の資料です。こちらも見逃さずに!

  
 
 ※「死体解剖願」(明治30530日)
西山梨郡清田村(現甲府市向町)の農婦杉山なかが自らの体を解剖して地方病に罹って悩む多くの人々を助けていただきたいと懇願している文書。なかを診察した吉岡順作により代筆されたと考えられている。

講座 山梨力をつける~地方病115年闘いの歴史

こんにちは。杉浦醫院です。 今月最終日曜日に、中央市立田富図書館へ出張し出前講座を行います。 スライドショーで115年の闘いの歴史をお伝えします。 お問合せ・申し込み、中央市立田富図書館へご連絡ください。☎055-274-3311